2002年4月28日(日) メールが使い物にならない一日、iモードは失敗だったか

 カミさんが携帯電話に四苦八苦している。何度教えても電話帳の入力がうまくできない。ゴールデンウィーク初日の土曜日、ぼくは胸騒ぎがして出社したんだけど、その間、カミさんはマニュアル片手に二時間も悪戦苦闘したらしい。しかし、ひとりも入力できず。ぼくの方は平穏。たいした事件もなく危険な時間帯が過ぎ去ったので、会社を午後早めに引き上げて入力するカミさんに付き合った。さすがに疑問点が整理されていて、なんとかぼくの言うこと・マニュアルに書いてあることを理解できて入力を完了することができた。

 会社でこんな話をすると、「何でもやってやるからだよ」とか「かまい過ぎなんだ」とか子供相手の教育論みたいな話になる。カミさんに言わせれば、絶対に機械の苦手な人はいる、ということなのだがぼくはそうは思わない。同僚らの意見が正しい。更にいえば、「苦手」じゃなくて「怖い」が近いよね。理由は簡単で、暗いところが怖いのと同じ。下手にいじると壊してしまうんじゃないか、せっかく入力した電話番号を消してしまうんじゃないか……、そんな思いが頭の中をグルグルと回っている。興味がなくて、その上怠惰なのも大きな原因か。未だに彼女は留守録もできなければ、冷蔵庫の製氷室の自動清掃もできない。意欲の問題だよ。

 メールについても少し説明してあったので、会社からメールを打ってみた。しかし、まったく反応がない。立てつづけに四通打った。電話帳入力と違って、メールを読むのは簡単。問題ないはずなのだが……。帰り際に電話してみると、ぼくが打ったメールは一通も届いていないという。ウソだろ……。これも理解していなかったか……、落胆して帰宅してみれば彼女の言うとおりだった。ぼくが会社から打ったメールは一通も届いていない。アドレスを間違えたか……。今度はぼくが自己嫌悪に陥る番だ。おかしいなぁ……。

 納得できないままPHSの機種変更を検討するため電気店へ行く。うるさい電気店で、お姉さんに説明を受けているときにいきなり携帯が鳴った。「お父さん、メールだって」 なるほど、ぼくが昼の12時ころに打ったメールだ。届いたのは4時近く。それから五月雨式にメールが届く。最後はメールを打って9時間後の午後9時だった。ひどいなぁ、これじゃ使い物にならんね。休日で混雑していたからなんだろうけど、これもまたNTT最低の証明。パソコンならば事件だよ。

 iモードは失敗だった。ぼくの場合、PHSがドコモなので、ファミリー割引に惹かれてのiモード選択だった。しかし、いつのまにかモバイルはエッジが主流になっている。販売のお姉さん曰く「エッジは全国どこでも64kなのに、ドコモの64kは限られている。パケット料金の適用範囲が広くて高い。結局エッジに乗り換える人が多くてモデムカードなどの周辺機器も値段が高くなった。特にケーブルが高い。しかも取り寄せ……」 良いところなし。今はカード一体型はないので、全部あわせれば二万円近くなってしまう。機種変更はあきらめた。カミさんの携帯は一年わりびきなので、しばらく待って全部KDDIに変更しようかと思っている。もうちょっと事前調査するべきだった……。失敗。他社はこんなことないよね。あ、これも調べなくちゃ。……電源ユニット未だ届かず。どうしたGateway。

2002年4月24日(水) iモードに日和る

 Gatewayから未だ電源ユニットが届かない。とても不自由している。時間を気にしながらのネットはストレスが溜まる。サブノートの小さく暗い画面もまたストレスがたまる。自然とネットから遠のいてしまう。しかたないよね。

 というわけで、またもや近況報告をちょこっとだけ。
 とうとうiモードに日和ってしまった。といってもカミさんのだけど。ともかく、とうとう入手してしまった。これでPHSがぼく専用になった。でも、普段は必要ないな。休日に出かけるときと遠出したときのネット接続に使う程度。明日届くことになっている。新規の契約料込みで、3,150円だそうだ。電話機自体はタダ。参考までにiモードがいらない、といったら、別にiモード料金よりも多額のお金がかかるんだそうだ。よくわからん。

2002年4月22日(月) 読書感想『ダーク・ムーン』 ちょっと欲張り過ぎか

2002年4月18日(木) 読書感想『指輪物語』二つの塔〜王の帰還 理解できず…

2002年4月16日(火) パソコンは子供より手がかかる

 昨日からパソコンの調子が悪い。操作中に突然電源が落ちるのだ。最初は使い始めて一時間ちょっとだったのが、三度目の今朝は40分にまで短縮されてしまった。電源部分は長く触れないほど熱くなっている。落ちた状態では電源ボタンは効かないから、再投入するにはコンセントの抜き差ししかない。今朝は30分近く抜き差ししても再投入できず……。電源ユニットの異常だよねぇ。OSは再インストールしたばっかりで好調だし、他には不具合がまったくなかったし。

 ぼくのメインマシンはGatewayだ。日本法人は昨年8月で撤退してしまったけど、サポートは継続してやっているので、早速で電話して修理を依頼する。当然のように中々電源の故障と認めない。もちろん、素人が不具合の状態から推測しただけだから違う場合もあるだろう。修理にはどのくらいかかるのか尋ねたら、なんと一ヶ月近くかかってしまう場合もあると言われてしまった。一ヶ月は困るなぁ。まあ、最長でそれだけかかるってことなんだろうけど、ここらへんはGatewayが営業していたらどうだったんだろう。やっぱりこのくらいかかると言われたかな。

 結局、ぼくが勝手に電源ユニットの故障と断定する格好になってしまい、その上部品を送ってもらって自分で交換することになってしまった。なんだか後味が悪い。3年保証なので部品代はタダだからいいか……。電源到着には一週間程度かかるそうだ。面倒くさいなぁ。出張修理はできないのかと尋ねたら、購入後一年までなんだそうだ。で、帰宅してサブノートにフレッツISDNの設定をしている。次男が生まれた年に買ったThinkPad235。画面が小さくて暗い。どうしようもない。

 ネットで調べてみると、PCの電源トラブルはものすごく多い。ハードのトラブルとしてはハードディスクよりも多いくらい。会社はMacが主流なので、担当者にMacの電源トラブルについて尋ねてみたが要領を得ない。ほとんど無いのだそうだ。ぼくはずっとDOSマシンだけど、ノートも含めてパソコン8台目にして初めての体験。もちろん、電源ユニットの交換なんてしたことがない。自作の手順は知っているけど。というわけで、更新が滞る可能性があります。未だ、サブノートに設定完了せず……。ホント、パソコンは疲れるなぁ。子供より手がかかる。

2002年4月15日(月) ヤボ用たっぷりの週末

 ヤボ用たっぷりの週末だった。
 先週の金曜日(4/12)に、自分の部署に新しいコンピュータが入って、その日は調整に忙殺されて遅くに帰宅した。土曜日は定例の痛風通院のあと、当初の予定通り柏の「チューリップフェスティバル」へ行き(レイソルのグッズを売る店もあったけど、閑古鳥が鳴いていた。市民に人気ないのかな?)、帰宅して翌日(4/14)が次男とカミさんの誕生日のためプレゼントを買って、更にケーキを注文したら夕食間近な時間だった。日曜日は、次男はプレゼントで買った自転車、長男はローラーブレードの練習のために公園へ行き、浦和レッズの仙台戦に間に合うよう、ケーキを受け取って帰宅した。夕食では、浦和レッズの勝利と家族の誕生日が重なって、またもやビールを空けてしまう。しかも二本も。習慣にならないよう自制しなくては。

 最後の痛風発作から一年が経った。しかし、左足首は相変わらず硬くて満足に曲がらず違和感がとれない。完全には戻らないのだからどうしようもない。この4月から薬をたくさん出せるようになったそうで、今までは30日分しか貰えなかった薬を90日分貰うことができたのが朗報といえば朗報だろうか。三ヶ月に一回通院すればよくなったということになる。それは良かったんだけど、三ヶ月に一回の割合で血液検査しなければならないから、これからは通院のたびに血液検査をしなければならないということでもあるのだな。

 ところで、浦和レッズが好調で嬉しい(^_^)。前節、駒場スタジアムの広島戦で爆発したレッズの攻撃陣は今節も調子が良い。しかし、90分以内で勝てる試合をキーパーの凡ミスで延長戦へ。西部はホントにキャッチングが下手くそ。前に出るタイミングといい、ジャンプのタイミングといい、言葉がない。おかげで勝ち点をひとつ減らしてしまった。しかしまあ、福田のVゴールを見られたから良かったか……。福田の動きはすばらしかった。オフトが想定していたであろう、相手DFの裏を取る二列目からの飛び出しが何度も見られたし、高い位置でのパスの供給もある程度できていたし、でホッと胸をなでおろしている。本来ならば完封していたはずのDFも良かった。特にルーキーの坪井。近いうちに代表に呼ばれる逸材じゃなかろうか。もちろん、岩本を完璧に封じた暢久もすばらしい。

 試合はテレビで見た。さすがに仙台には行けないよねぇ。なのに、アウェイ側ゴール裏は、赤赤赤。テレビから響いてくる応援もレッズの応援歌が圧倒的に多く音も大きい。その上歌詞がはっきりと聞こえるのには驚いた。思わず画面に向かって一緒に歌ってしまった。人数的には仙台の1/5くらいだろうけど、レッズサポは凄いや。ベガルタサポーターで驚いたのが、レプリカ着用率の高さ。画面に写る人たちでレプリカを着用していない人を探すのに一苦労するくらい。それと「カニトップ」……。他チームを揶揄するつもりは毛頭ないが、あれはなぁ……。あれがレッズでなくて良かった。それはともかく、あの着用率の高さから類推すれば、他のグッズもバカ売れでしょう。動員力もかなりのようだし、黒字が出るのも頷ける。

 最後に本の話を少しばかり。最近これしか読んでない『指輪物語』なんだけど、半月以上かかってとうとう今日全巻を読み終えることができた。最後の最後までキチンと書き込まれていて、期待に違わぬすばらしい作品だった。更新した通り、次いで馳星周『ダーク・ムーン』を読み始めたが、これは借り物で早く返さなければならないから。で、その次は真保裕一『ダイスをころがせ!』の予定。これは、先日の日記で書いた「読みたいリスト」を見た古くからのネット友だちが大分から送ってくれた本。ありがたいことです。近況に終始してしまったけど、たまにはいいか……。

2002年4月11日(木) やっぱりネット書店で児童書は買いにくい

 bk1が「こどもの本だな」というコーナーを始めた。0歳から12歳までを2年づつまとめて6つのグループに分け、それぞれにふさわしい本を一ヶ月に二冊づつ紹介するという。ぼくは、前に「オンライン書店で児童書が買えない理由」というタイトルで日記を書いたことがあるくらいネット書店の子供本コーナーには不満があった。確か、Amazonにもbk1にもメールを出した記憶がある。

 bk1は、「○年生向き」というような一文をつけてくれるようになったので、少しはわかってくれたようだが、相変わらず、クリックを繰り返さないと何年生向きかわからない。あんなに重いサイトでクリックを何度も繰り返さなくちゃ何年生向きかわからないようじゃ使い物にならない。今回の企画も良いとは思うが、毎月たったの二冊じゃなぁ。しかも、『ホビットの冒険』は岩波少年文庫で出版されているのに、なんでわざわざ高い本を紹介しているんだろう? 文庫なら上下二冊で1,400円だけど、bk1で紹介しているのは上下二冊で3,800円ですよ。知らない人は買っちゃうじゃないか! あ、だからこれを紹介してんの? ひどいよな。

 Amazonはさっぱり変わっていない。それから、残念なことに、しばらくぶりに「紀伊国屋Bookweb」を覗いたら、重宝していた年代別に集めたコーナーがなくなっていた。あらぁ……。以前なら、例えば小学五年生向けの本を集めたコーナーがあって、そこを覗けば一発で買えたのに。それともどこかわかりにくい場所に格納してしまったのか。これじゃ、紀伊国屋も使い物にならない。

 結局、子供の本はよほど親が知っている本じゃないかぎり、ネット書店では買えないということなのかも。まず、親が手にとって見て、中身を読んでみて、買う。小学生になったら、子供とふたりで書店へ行き、話をしながら本を選ぶ。これが児童書を買うときの基本なのかもね。

2002年4月10日(水) 「玉子」と「卵」と「固ゆでたまご」

 「ミステリ系更新されてますリンク」で、東直己さんが捕捉されていた。リンク先は、寿郎社という札幌の出版社のサイト内にあるコラムだ。前からあったっけ? 寿郎社? どっかで聞いた名前だと思ったら、東さんのエッセイ集『ススキノハードボイルドナイト』を刊行した出版社なんだよね。コラムのタイトルは「すすきの固ゆで玉子の夜」。

 「固ゆで玉子」……、う〜ん、違うんだよなぁ……。「固ゆで卵」と書いて欲しいなぁ。ハードボイルドは「固ゆでたまご」と呼ばれるんだけど、「たまご」を「卵」でなく「玉子」の字を充てたのは初めて見たような気がする。こうなってくると気になるのが「玉子」と「卵」の違いだ。いったいどこが違いうんだろう? ネットの「goo大辞林」で検索しても違いはわからない。広辞苑でも別々に扱っていない。試しに、Googleで「玉子 卵」で検索してみたらこんなサイトがヒットした。
http://www.rarara.co.jp/kawaraban/kako/2001/0409.html
 
 こちらのサイトには、卵は「生物学的な意味でのたまご」で、玉子は「食材としてのたまご」とあった。更に引用すれば「ちゃんと孵って育つことを前提としたものは「卵」で、魚や虫のたまごも「卵」になります。それに対して、食用を目的としたたまごは「玉子」になるそうです。」 なるほど、「作家の玉子」とは書かないもんな。

 確かに「固ゆでたまご」は食べることを前提として茹でたんだろうから、「固ゆで玉子」は用法としては間違っていないということになる。しかし「固ゆで玉子」ってどこか間が抜けていると思うのはぼくだけかな。郷愁も感じちゃうしなぁ。「玉子」といえば「玉子焼き」だよね。玉子焼きといえば弁当。発想が貧弱? でも、ハードボイルドな文字としてはすごく離れているような……。大抵の辞書では「玉子」と「卵」を区別していないようだから、できれば「卵」を使って欲しいなぁ、なんてね。

 因みに、Googleで「固ゆで玉子 ハードボイルド」で検索したら17件ヒット。「固ゆで卵 ハードボイルド」で検索したら約100件がヒットした。ぼくが使っている「MS−IME」は「ゆでたまご」と入力して変換すると「ゆで卵」となって、「たまごやき」と打って変換すると「卵焼き」になる。MSらしい? 真実はどこに? 

2002年4月9日(火) 文庫版『指輪物語』の不快感

 『指輪物語』も八巻目に突入。いよいよ佳境に入った。第二部は第一部を上回るおもしろさである。しかし、気になるのが、文庫版の分冊構成と文庫とは思えない異常な紙の厚さなのだ。

 元は三部構成だから三冊だったのですよね。他に、それぞれを上下巻に分けた全六巻という(一冊2,200円程度)ハードカバーがあって、更に文庫は全九巻にまで分冊された。第一部が四冊(ハードカバーの上巻二冊、下巻二冊)で、第二部が三冊(同じく上巻二冊、下巻一冊)、第三部は上下二巻でハードカバーと同じだ。

 第一部の上巻は1と2を合わせれば500ページ近くにもなるから、一番厚い巻(第三部 王の帰還 上)で約360ページくらいという現状を考えれば無理からぬことと思う。しかし、だ。しかし、この文庫本は異常に紙が厚いのである。手元にある同じくらいの厚さの本で比べてみると良くわかる。今すぐ手に取れる本で同じくらいの厚さというと『神の狩人 上巻』あたりだろうか。『神の狩人 上巻』は約530ページあるのだ。方や『指輪物語』は約360ページ。疑問しか思い浮かばない。

 こんなぶ厚い紙を使った理由は何だろう? 紙の厚さはB全1,000枚の重さで記述するのだが、もしかしたら、『指輪物語』は45kg以上あるかもしれない。ちゃんと計ったわけじゃないけど。45kgといえばコピー用紙ですよ。だから、ページがめくりにくい、めくる度に手が切れそうになる、片手で持って片手でページをめくりながら読むのが難しい、と文庫本で味わう初めての不快感で一杯なのだ。

 普通の文庫本の用紙を使えば、六冊で収まっただろう。事情を知らずに儲け主義とは言いたくないけど、六冊を九冊にして売れば儲けが増えるんじゃないかと思ってしまう。でも、紙の値段と相殺になるかも……。子供向けの本の出版社だからかな。疑問ばっかりだ。何か特別な意図があったとしても、まったく汲み取ることが出来ずにいる。

2002年4月8日(月) 反省

 昨日の観戦で声がガラガラになってしまった。あまりの大声で息子にたしなめられたのはちょっと情けなかったか。いやいや、ああいう場面で大声を出せないようじゃ試合を見ていてもつまらんだろ、と断言したのは照れ隠しでも親のごり押しでも屁理屈でもなんでもない。しかし、息子がどんどんサッカーとレッズを好きになっていくようで、親としては嬉しい限り。

 腹の底から声を出してはしゃぎまくった余波に、土曜日の公園行脚の疲労が上乗せされたからか、妙に気分は高揚しているんだけど心身ともにどんよりとした一日だった。やっぱり息子の言うとおりかな。トシとは思いたくないけど情けないね。昨日の晩、封印していたビールを一本だけ飲んだからだろうか。350mlですよ。

 レッズ快勝から一夜明けて、冷静に昨日の試合を振り返ってみると、前半は結構中盤でうまくボールが回っていたように思う。後半の印象が強かったもんだから、昨日は、まったく中盤が機能せず縦パス一本の単調攻撃みたいなことを書いたけど、それは後半になってからだった。しかし、サイドよりも中央に意識が行っていたのは事実。それだけサンフレッチェのDFがズルズルだったんだろうね。

 しかし、いつまで長男とサッカー観戦できるだろうか。友達と行くようになる前に、うまく次男にマークの受け渡しをしてくれよ、と観戦仲間のいない父は思うのでありました。観戦仲間……、暇とお金はパソコンと読書に費やされている現状では厳しそうだなぁ……。

2002年4月7日(日) レッズ・サポに惚れ直す

 外国人選手の個人技でものにした勝利でも勝ちは勝ち。それも大量得点だから、今までたまりにたまったフラストレーションが一気に噴出する快感に酔いしれた。至福の絶叫を4回も。しかし、課題も多い。中盤が全然ダメなんだよね。長いパス一本の単調な攻撃ばっかり。それと、福田が精細を欠いていたのが、とても気になる。周囲のスピードに取り残され、ゲームの流れにほとんどついていけない。ボールを持っても瞬時の判断ができない。今年入ったDFの坪井らの若い選手が光っていたので、余計に気になってしまう。限界なのかな……。寂しい。

 スタジアムには午前10時40分に到着した。しかし、バックスタンドに座ることはできなかった。3時キックオフですよ。駒場開幕だからみんな気合が入っているなぁ。席を探してあっちをウロウロ、こっちをウロウロ。諦めて通路に座ったら、横の席に座っていた女性が、ひとり来れなくなったので空いた一席でよければどうぞ、と声をかけてくれた。ありがとうございます、を連発して長男を座らせる。父親と離れた長男は寂しそうだが、ぼくはゆっくり本が読めるので嬉しかったりする。

 しかし、幸運はこれだけでは終わらなかった。試合開始二時間前、長男が自席を立って、通路に座る父親の横に来てしゃべっていたら、若い男性が話しかけてきた。「クルヴァに移るから、良かったら席を譲ります」 だって! またまた、ありがとうございます、を連発して席へ案内してもらった。どうせ譲るなら子連れに譲ろうと思って探していたのだそうだ。よくぞ、ぼくらを見つけ出してくれました。どなたか存じませんが、ありがとうございました。おかげで座ってゆっくり観戦することができました。また、レッズ・サポーターが好きになった。もちろん、レッズも(^o^)。次節はあの仙台なんだよね。頑張って欲しい。
(クルヴァとは、ゴール裏やコーナー近くの熱狂的な応援席のこと。駒場ではバックスタンド横の立ち見席のことを指す)

2002年4月5日(金) 結局、1900円の本は高いのか

 4月2日にこの欄で書いた話(馳星周オフィシャルサイトのコラム「おれたちは絶滅するか?」)について、あちこちで反響があった。今日は、とうとうあの愛・蔵太さんまでコメントしている。「テキスト庵」に更新報告したら、ある方が「テキスト風聞帳」に投稿してくれて、「テキスト風聞帳」を見たある方が過剰に反応して日記を書き、更にその日記が複数の方の手によって「テキスト風聞帳」に投稿されて反響を呼んだらしい。愛・蔵太さんが目にしたテキストもそのひとつ。実は、今回は「テキスト庵」経由でないネットの知り合いも反応していて、ぼくはそちらの方により発想の転換を感じてしまうんだけど……。

 なんだかなぁ…、おかしな気分。料理を食卓に並べたのに、自分抜きで食事が始まったような(^^;;;。一番最初に反応してくれた方は、上山さんという方が風聞張に投稿した最初の日記タイトルを見れば、明らかにぼくへのメッセージを込めていたとわかる。ちゃんと反応するべきだったのかな。どうも作法がよくわからんのです(^^;;;。

 図書館と本というメディアに対しては、愛・蔵太さんのおっしゃる通りでしょう。しかし、世の中なんでも効率効率ってね。文化的インフラであるべき図書館が、利用者を増やそうと躍起になるのも考えてみればおかしな話だ。短絡的にベストセラー本を大量に仕入れて、利用者増加を狙うなんてお金の使い方を間違えてるとしか思えない。しかも、旬が過ぎたらその大量仕入れ本を新古書店へ売り払うなんてもってのほか。あ、これは噂のレベルですよ。ベストセラーを大量に仕入れる予算があったら、もっと別の本を仕入れるべきだな。音楽CDみたいに、発売されて一定の期間は貸し出しできないようにするのが妥当なのかもしれない。

 ぼくも本は高いと思う。でも、それは頻繁に買うから。映画(1,800円前後)と音楽CD(3,000円前後)と比べてみればよくわかるでしょう。値上がり率なら音楽CDの方がひどいと思うし、ロードショー料金はアメリカの2倍近いのでは? うろ覚えだけど。1,900円が高いか安いかは、もちろん、買う本人の価値感の問題で、どうも本にはそれだけのお金を出す価値が無いと思っていらっしゃる方が多いようで気になる。なんだか残念。もちろん、馳さんのじゃ高いけど、宮部さんのなら出してもいいよ、って方もいるんだろう。だから、一概に高いとは言えない。あ、こうなると話が違うか…。

 馳さんが、「読み終えた本は捨ててくれ」と書いたことに反発している方が多いんだけど、馳さんの立場ではこう書くしかないのですよ。例えば「人にあげてくれ」とか、読み終えた本を二次利用できる書き方をしては、それまで書いてきた文章と齟齬が生まれてしまう。もちろん、「BookOffに売ってくれ」なんてもってのほか。あの文章は馳さんとしてはおとなしい方だと思うんだけどなぁ。

2002年4月4日(木) 光ファイバーを引くのはこんなに面倒くさい

 会社で光ファイバーを導入することにした。NTTのBフレッツである。NTTが3月12日から始めた、フレッツ・グループアクセスを併用すれば革命的なことが出来る。……と考えたまでは良かったんだけど、申し込んでから開通まで三ヶ月もかかると聞いてがっくり。それでも、動かなければ何も変わらないよな。

 申し込み後の手順ということで、今日、工事を担当する会社がビルの下調べにやってきた。設置するのはビルの8階である。そこまで光ファイバーを引っ張れるスペースがあるかを確認するための作業だ。1階管理室にあるMDFというビルの電話の大元を確認しながら、工事の人がおかしなことを言い始めた。

 要約すれば、「ビルの全ての階で同じような確認作業が必要だ。このビルの場合それは、どの階もエレベーターホールから入居している会社のフロア内に入った場所にある。だから、管理会社を通して各階に話を通しておいてもらうわなければならない。黙って、無許可で作業はできない。後日あらためて確認に来るので話を通しておいて欲しい」ということになる。会社が入居しているビルは、確かに、エレベーターホールから先に自動ドアがあって、その先は所謂専有部分になっている。問題の場所は給湯室の横だ。どの階もその会社の中に入らなければならない。

 しかし、だ。ちょっと待ってくれ。そんなことは申し込み時点でわかっていることだろう。申し込んだのは一週間前だ。その時に、用意することは無いか、準備することは無いか、と何度も確認したじゃないか。何も言わなかっただろう。その時に説明を受けていれば、管理会社に立会いをお願いするなどして全て段取りをつけておいたのだ。なんで最初から2回来るように動くんだ。1回来れば済むことじゃないか。おかしいぞ。アンタたちおかしいと思わないか……。思ったことがすぐに口に出る性質なので、こんなような意味のことをまくし立てた。もちろん、もっと丁寧な口調で。

 工事の人の申し開きにまたひっくり返った。「そうなんですよね。ウチも困っているんです。アチラ(NTTのこと)には何度も文書や色々な方法でお願いしているんですけど、全然やってくれないんですよ。ウチも困っているんです」 信じられん…。これが実態なのだ。効率よくやれば、NTTの社員は半分にできるよ、きっと。料金ももっともっと安く出来る。参ったね。忙しいさなかに何度も立ち会う身にもなってくれよ。

2002年4月3日(水) 甜茶(てんちゃ)はホントに花粉症に効いた!

 昨晩から、カウンターが回るなぁと思ったら、「テキスト庵」の「テキスト風聞帳」に投稿してくれた方がいらっしゃったのですね。多いのか少ないのかはわかりませんが、延べ61名の方がそちらからおいでくださいました。

 ところで、花粉症である。いきなり口調が変わるんだけど、ともかく断言してしまおう。甜茶(てんちゃ)は花粉症に効く。ホントだったのだ! いろんなメディアで報じられ、ワラにもすがる思いで、半信半疑のまま、カミさんに薦められるままに甜茶を飲み始めたのは2月の末だった。甜茶は甘くて、はっきりいってとても不味い。それでも、一日にコップ2〜3杯程度を水代わりに飲み続けた。正しい飲み方は一日三回、朝昼晩。血中濃度を一定に保つためだそうだ。

 もちろん、急激に変化など顕れるはずがない。不味い不味いと、カミさんに愚痴をこぼしながら飲んでいたのだ。愚痴も一巡して甜茶を飲むことが日常的になった3月20日ころ、ふと気がついた。いつもなら鼻が詰まって思うように眠れず、寝入ったと思ったら喉が痛痒くなって目が覚めてくしゃみを連発するのに、なんだか毎日よく眠れる。目の周囲を掻き壊して血が噴出すほどなのに、痒みもそれほどじゃない……。好天に恵まれた飛び石連休には、マスクもしないで外をウロウロしていた。あら?

 4月に入っても、多少の目の痒みと朝の発作はあるものの、ひと頃ほどひどい状態ではない。出勤の電車で、鼻水に煩わされずに普通に本が読める。ティッシュの消費量が極端に減った。聞けば、カミさんもかなり改善されたらしい。ぼくよりも症状の重い彼女は、この時期になるとマスクが手放せないのに、最近は次男を連れてマスク無しでも公園へ出かけられるそうだ。花粉の飛散量も減ってはいるんだろう。それにしても驚きだ。

 甜茶に含まれる「甜茶ポリフェノール」という成分が、ヒスタミンの細胞からの過剰分泌を抑えてくれるんだそうだ。ハウスダストやダニなど、アレルギー性疾患全般に効果があるらしい。アトピー性皮膚炎にまで効果があるなって報告もある。ともかく、つらいつらい花粉症。試してみる価値はある。飲むのを止めると3日で元に戻るらしいけどね。あ、それと、効き目には個人差がありますから。

2002年4月2日(火) 図書館は作家の敵だった

 俄かに仕事が暇になってしまった。暇な時のための仕事はあるのだが、暇な時にやろうと思った仕事を、暇な時に出来た試しがない。そんなもんだ。言い訳がましいか……。

 というわけで、午後から、馳星周さんのオフィシャルサイト【Sleepless City】でコラムを読み耽った。たまに読んでいたのだが、今回はタイトルを見ながら行きつ戻りつ読み進めて、過去に読んだものも含めてほとんどを読んでしまった。筆が遅いといいながら、こんな密度の濃いコラムを書いていらっしゃる。すごいですよ。おもしろかった。ちょっとカッコつけ過ぎかな、なんて余計なことも思ったけど、非常に透徹していらっしゃる。まあ、それでなくては小説なんて書けないのだけれど。生きざまは感動的だ。

 直前に、幻冬舎のサイトで盗作に関する作者自身の手による申し開きを読んだ。作家という職業についてあらためて考えさせられる。ニフティでパティオを運営されていて云々……、著作権について無知だった云々……、出版社のせいだ云々……。ニフティのフォーラムは、シスオペ次第なところはあるんだろうけど、著作権には結構うるさいように思う。気軽に発言しても、ちょっとでもマズそうな箇所があると、過敏と思えるほどに指摘してくる方がいらしゃる、シスオペじゃなくても。ぼくが初めて著作権というものを身近に体験したのはニフティだった。ずっと古くからやっていらっしゃる方で、文章を生業にしようという方が知らないはずがない、と思うんだけどな。

 まあ、それはそれで置いておいて、馳さんだ。Hase's Noteにある2月3日のコラム「おれたちは絶滅するか?」についてである。なんでも日本推理作家協会の理事をやっていらっしゃるそうで、理事会では図書館とBookoffに代表される新古書店の問題が語られることが多いらしい。驚いたことに発行部数に匹敵する数が図書館で貸し出されているそうだ。認識が甘かった。それならば、作家の方々が生活を脅かされていると感じるのも当然だ。馳さんらの言い分は、図書館に自分らの本を置くなというわけではなくて、書店で実際に動いている新刊本を図書館に置くのはどうか、ということだ。

 最近2chで読んだ、ネットの古本サイトについての論議を思い出した。その方面の有名人の方まで実名で登場されて、失礼な言い方を許してもらえば、これもまた仕事中なんだけどかなり啓蒙もされたし楽しませてももらった。って、仕事してんのか>自分……(-_-;)

 結局、馳さんらのおっしゃることは全面的に正しい。音楽や映像に比べて、本の著作権は蔑ろにされていると思う。図書館の姿勢もおかしい。馳さんのサイトには書いてないが、ベストセラーを何百冊も買う図書館もあるらしいのだ。いきなり飛躍してしまうんだけど、経済優先の社会が図書館の姿勢までもダメにしてしまったのかもしれない。図書館本来の意義とはまったく変質してしまった。そうそう、上に書いた2chのスレには大量に買った本をBookoffに卸しているなんて発言もあった。真偽のほどは定かではないが。

 ところで、家計の危機が続いて、最近はほとんど新刊を買うことができなくなっている。そんなところへちょこっと小金が入ったので読みたい欲が抑え切れなくなってきた。ともかく、リストアップしてみる。

新刊で、
真保裕一『ダイスをころがせ!』
古川日出男『アラビアの夜の種族』
馳星周『ダーク・ムーン』『雪月夜』(ちょっと古いが…)
ランズデール『テキサス・ナイトランナーズ』『人にはススメられない仕事』『アイスマン』
ランキン『滝』
ディーヴァー『死の教訓』

古書店で在庫を確認してある、
奥田英朗『最悪』 ほかにもあれやこれや……。

 なんだかんだで二万円近い金額になる。ぼくの小遣い約二ヶ月分だよ。まあ、酒は飲んではいけない身体になってしまったし(とりあえず今のところは禁酒している)、煙草は月に10箱程度しか吸わないし、お金を使うといえばパソコンと本くらいなもんだからね。と書いてはみたけれど、もったいないなぁ……でも、読みたい……。まあ、これが本音であります。

2002年4月1日(月) 読書感想『指輪物語1〜4 旅の仲間』 豊穣なる物語のはじまり